2025.03.13

Seiko Diver’s Watch 60周年特別企画 第一回 セイコーダイバーズの歴史

sponsored by Seiko

海の相棒から都会の相棒へ

60年前、セイコーは防水時計分野においてひとつの革命を起こした。防水時計自体が珍しかった中、潜水に対応するツールとして国産初のダイバーズウオッチを発売したのだ。150mの防水性を実現したこの腕時計はたちまちダイバーの間で評判となり、南極地域観測隊の装備品としても支給された。以後もセイコーは挑戦をやめず、唯一無二の画期的テクノロジーを次々に開発・搭載しながらダイバーズウオッチを進化させ続けてきた。

セイコー プロスペックスには、こうしたセイコーダイバーズの挑戦の歴史を正統に受け継ぐモデルが揃う。それらは高い性能でプロダイバーから絶大な信頼を得る一方、着ける人の印象を格上げする審美性の高さでも世界中の多くの時計ファンを虜にしている。

ダイバーズウオッチの活躍領域はもはや海だけではない。オンからオフまでカバーする万能時計として、都市生活者の日常に寄り添う存在でもある。そんなライフスタイルツールウオッチとしても最高の選択となるよう、セイコーダイバーズは今後も挑戦を続ける。

1965 国産初のダイバーズ

りゅうず部分を二重パッキン構造とするなどの画期的アプローチで、150mの空気潜水用防水を実現した国産初のダイバーズ。信頼の高い自動巻ムーブメントを搭載し、多くの冒険家、探検家に愛されたことでも有名だ。セイコーダイバーズの歴史はここから始まった。

2025 セイコー プロスペックス

セイコーダイバーズの原点「1965 メカニカルダイバーズ」の基本デザインを踏襲しつつ、 随所を現代的に大幅ブラッシュアップ。防水性能も300m空気潜水用防水に進化している。最大巻上時約72時間のロングパワーリザーブを誇る。6R55搭載。

 

セイコーダイバーズの歴史を切り拓いた名機を知る

セイコーは数々の名作ダイバーズを生み、この分野の発展に大きく寄与してきた。中でも時計ファンから別格視されているのが、初期の4本。国産初のダイバーズである1965年製モデル、300m防水のワンピース構造ケースに10振動ムーブメントを収めた1968年製モデル、特異な流線型ケースを持つ1970年製モデル、そして世界で初めてチタンを外装に使用したダイバーズとして飽和潜水仕様の600m防水を実現した1975年製モデルだ。

わずか10年の間に発表したこれらが、世界中の職業潜水士や極地探検に向かう冒険家などから高い評価を得たことで、セイコーのダイバーズ開発は弾みがついたのだ。濃淡の違いこそあれ、もちろん全ての現行モデルにこれら伝説的4本の設計思想や挑戦のDNAは息づく。手に入れた方にはぜひ、そこを感じ取っていただきたく思う。

セイコーダイバーズウオッチ 60周年記念 限定モデル 特設ページ

 

1965 メカニカルダイバーズ【国産初のダイバーズ】

自動巻ムーブメントを搭載した150m防水ダイバーズ。日本初の本格的な潜水用腕時計にして、信頼性、安全性を第一に追求するセイコーダイバーズの幕開けとなった記念すべき1本だ。

1968 メカニカルダイバーズ【エベレスト登頂に携行】

裏ぶたのない画期的なワンピース構造で300m防水を実現し、搭載するのはハイビート(10振動)で高精度を叶える自動巻ムーブメント。わずか3年での驚異的進化に世界は衝撃を受けた。

1970年、松浦輝夫氏・植村直己氏(日本山岳会隊)がこの時計を腕にエベレスト登頂。堅牢性を証明した。写真提供/文藝春秋

1970 メカニカルダイバーズ 【北極圏1万2000㎞の旅に携行】

国産初ダイバーズに続く、150m防水ダイバーズウオッチとして誕生。近未来的な流線型フォルムとタフな性能を両立していたことから、今に至るまで多くのファンに愛されるモデルだ。

植村直己氏は本作を1974~76年にかけて行った、北極圏1万2000kmの犬ぞりの旅に携行した。写真提供/文藝春秋

1975  メカニカルダイバーズ 【世界初のチタンを外装に使用した世界初のダイバーズ】

水深600mで飽和潜水に耐える本作の開発は、ある職業潜水士から届いた一通の手紙がきっかけ。世界で初めてダイバーズとしてチタンを外装に採用し、外装のみで20件以上の特許を取得。

 

アニバーサリーに相応しい進化を遂げた

セイコーダイバーズウオッチ 60周年記念 限定モデル

「ヘリテージに敬意を表しつつ、さらなる高次での堅牢性と審美性の両立を目指しました」

セイコーウオッチ株式会社 プロダクトデザイン部 マネージャー/デザインディレクター 岸野琢己

2006年、セイコーウオッチ入社。国内・海外向けの多様なモデルのデザインなどを手掛けたのち、2020年よりプロスペックスのデザインディレクターに就任。現在はデザイン・ディレクションに従事すると同時に、マネージャーとしてプロスペックスブランド全体のデザイン監修にも携わっている。

深海のエレメントを体現する神秘的なダイヤル

セイコーダイバーズ誕生60周年を記念し、限定作が3本登場した。このうち最新技術がふんだんに盛り込まれているのが「マリンマスター」から登場したプロフェッショナルモデル。1968 メカニカルダイバーズをデザインベースとする今作は、セイコーの現行機械式ムーブメントの中で最も安定した精度と約72時間の超持続を叶える新開発のCal.8L45を搭載し、新しいワンピース構造のチタンケースで飽和潜水仕様の600m防水を実現。デザインディレクターの岸野琢己はこのケースを次のように語った。

「堅牢性や、エスケープバルブを持たずにケース自体の気密性の高さで飽和潜水に耐える、セイコーのプロフェッショナルダイバーズの伝統を守るのは大前提。その上で審美性を徹底追求しました。たとえば今作は分解性や整備性を高めるため、ベゼルを”ベゼル押さえパーツ”で固定しています。同様の構造を持った過去モデルとは違い、今作はネジをケース裏に配置。パーツそのものもベゼルと一体化するようなコンパクトなデザインとしました。その結果、ツール然とした雰囲気から、すっきりと端正なルックスとすることができました」

「マリンマスター プロフェッショナル セイコーダイバーズウオッチ 60周年記念 限定モデル」。SBDX067。径45.4mm。自動巻。チタンケース。600m飽和潜水用防水。世界限定600本。セイコーウオッチサロン限定モデル。71万5000円。7月11日(金)発売予定。

深海をイメージしたダイヤル表現も印象的だ。繊細な波模様の型打ちが施され、色は外周に向かってグレー味を増す絶妙なブルー。どこか神秘的な雰囲気も漂う。

「セイコーダイバーズは、強い衝撃でインデックスが外れないよう、一枚板でインデックスを立体成形するのがお約束。今作ではそのインデックスの高さまで、表面を厚いクリア層で覆い、丁寧に磨きあげたのです。クリア層で屈折し、型打ち部分で複雑に乱反射することで、深い表情が生まれます。深海の多彩なエレメントを感じていただけるロマンチックな新ダイヤルです」

一方、針やダイヤルのレイアウトは、1968 メカニカルダイバーズに原点回帰。日付表示もオリジナルと同様、3時位置だ。

「飽和潜水士は、長時間密閉空間に滞在します。時間感覚を保つためにも、日付は欠かすことができないというのがセイコーの考え方。作業中の視認性を考えれば3時の正位置にあったほうがいいはずです。もちろんケースの造形や、鏡面仕上げなどもオリジナルらしさにこだわりました。1968 メカニカルダイバーズの設計思想や哲学をまっすぐに汲んだ最高の進化版と自負しています」

高い気密性を実現する新構造のチタン製ケース。ラグ近くの黒いパーツがベゼル押さえパーツだ。ベゼルはDLCコート、ケースとブレスはダイヤシールド加工。

厚さ1mm以下のダイヤルで波の躍動を立体的に表現

左/「ダイバーズ 1965 ヘリテージ セイコーダイバーズウオッチ 60周年記念 限定モデル」。SBDC213。径40mm。自動巻。SSケース。300m空気潜水用防水。世界限定6000本。セイコーグローバルブランドコアショップ限定モデル。19万2500円。2025年5月10日(土)発売予定。右/「ダイバーズ 1968 ヘリテージ セイコーダイバーズウオッチ 60周年記念 限定モデル」。SBEJ027。径42mm。自動巻。SSケース。300m空気潜水用防水。世界限定6000本。セイコーグローバルブランドコアショップ限定モデル。24万7500円。2025年6月6日(金)発売予定。

残る2本の60周年記念 限定モデルは、現行の「ダイバーズ 1965 ヘリテージ」と「ダイバーズ 1968 ヘリテージ」のケースデザインを変えずに、前者はシルバーホワイト、後者はブルーの型打ちダイヤルをセット。そこに表現された力強くも美しい波模様も、この2モデルのために新開発したものだ。

「セイコーダイバーズは1975年に発表した世界初のチタン製600m 飽和潜水モデル以降、ほぼ全ての裏ぶたに”ウェーブマーク”を刻印しています。この型打ち模様はそれをヒントにしつつ、わずか厚さ1mmに満たないダイヤルで見るたびに表情を変える海の躍動を表現することを目指しました。葛飾北斎の浮世絵や“波の伊八”と呼ばれた有名な欄間(らんかん)彫刻師の作品などを参考に試行錯誤を繰り返し、開発まで2年近くかけた自信作です」

サイズを微調整できる中留の進化にも注目

なおこの2本はブレスレットに新開発の中留を採用しているのもポイントだ。従来は15mmの拡張機能を持たせていたが、それに加え2.5mmピッチで簡単に微調整できるように進化している。

「もちろんウェットスーツ着用時の利便性の向上を目指したものですが、日常生活でも朝と晩で腕回りのサイズは微妙に変わるものです。もはやダイバーズウオッチはライフスタイルツールですから、ここは重要な進化と考えています。ぜひ一度腕に着けて、完璧なフィット感を確かめてみてください」

セイコーダイバーズウオッチ 60周年記念 限定モデル 特設ページ

お問い合わせ:セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012